Sunday, August 21, 2016

現代日本人文芸:二宮正治小説:SMAP解散は国民の目にどう写ったか第1回:

カープ女子のみならず、巨人女子や阪神女子及びセ・リーグ各球団の女子をかき集めたセイジは

結成当時からいるプロ野球女子に語りかけていた。

「SMAPがとうとう解散したね」

 このセイジの言葉に、

「子供の頃から活躍していた人達だから、一つの時代が終わったって感じがする」

 23歳のカープ女子がこう反応すると、26歳の巨人女子が、

「セイジさんが数年前から木村拓哉の人気が若い女性に通用しなくなっていると警告し続けたのに

聞かなかったよね。あの時にもっとしっかりと手を打っていればこんな事にはならなかった」

 ポツリと呟く。

「かつては若い女性に抱かれたい男NO1と言われた人なのに」

「日本人男性のパンツ(下着)を変えた人よ」

「今はもう他のメンバーの足をひきずる存在でしか無い」

 カープ女子を始めとしてプロ野球女子の声は手厳しい。

セイジはみんなに言い聞かすというより、自分に言い聞かすように、

「キムタクは次に出演する作品でコケたら将来がない」

 こう呟いた。

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