Tuesday, July 19, 2016

二宮正治小説:実録東京都知事選:P3 (この物語はフィクションです)

 小池百合子は確かな手応えを感じていた。

「自民党の推薦を得られなかったのは痛い。でもかなり多くの自民党支持者が私を応援してくれている」

 小池百合子と同じ年の支持者は、

「おれは自民党を除名になってもいい。小池先生を応援したいんだ。小池先生は長い間冷や飯街道を歩いたもんなあ。見るのが辛かったよ」

 こう言ってくれた。

「ありがとう」

 微笑んで小池百合子は言葉を返したが、

涙をこらえるのに必死だった。

「東京を東京らしく栄えさせる事ができるのは小池百合子」

 みんなこう言ってくれるのだ。

「有難う皆さん、がんばりますので応援よろしく」

 小池のこの言葉に聴衆は、

「がんばれよ、応援してるからなあ」

 拍手と共にこの言葉を送ってくれた。

「投票率が上がれば私が勝つ」

 小池百合子のほほ笑みの底はこの思いでいっぱいだった。

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